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レザーはいったん縮んでしまうと、修復は困難です。レザー表面を再び滑らかに伸ばしてくれる秘薬は存在しません。レザーが縮んでしまう原因としては、老化と乾燥の二つが考えられます。レザーは手入れを怠ると、時とともに硬さを増してしまいます。油脂分が抜けてしなやかさが失われていくのです。また「やけど」によっても硬化が生じます。かつて使われていた植物性の染色レザーは70°Cを超えると収縮を起こしました。油脂分補給のケアを怠るとこの収縮開始温度も低くなっていきます。
硬化したレザーはある程度の修復が可能ですが、縮んでしまったレザーは修復することができません。とりわけ、計器盤周辺の場合は取り外しが難しいため、残念です。とはいえ、これらの収縮した部位にも、風化防止と強靭さ維持のため、《レザーソフナー》をお試しになるようお勧めします。